全国交通系ICカードの機器更新が補助対象に!熊本市電のICカード決済維持の可能性も

全国交通系ICカード(以下、ICカード)の運賃決済機器の単純な更新について、国が補助対象とする方針を発表しました。これにより、熊本市電をはじめとする一部公共交通機関において、ICカード決済の維持が可能になるかもしれません。

2025年度からICカード機器の更新が補助対象に

2025年度から、ICカードの運賃決済機器の単純な更新も国の補助対象となることが明らかになりました。これまでの制度では、機器更新は補助の対象外であったため、高額な更新費用を理由に、熊本県内の路線バス5社や熊本電鉄の電車では、全国交通系ICカードによる決済が2023年11月に廃止されました。その後、2024年2月からはクレジットカードなどによるタッチ決済が導入されています。

熊本市電の全国交通系ICカード決済が継続される可能性も

熊本市電も、機器更新にかかる費用の高さを理由に2025年度中に全国交通系ICカードの決済を廃止する方針を示していました。しかし、市は昨年6月に国土交通省に対し、機器更新に関する財政支援を要望しており、熊本県も2023年11月に制度の見直しを求めていました。

今回の方針転換により、熊本市電をはじめとする公共交通機関がICカード決済を維持できる可能性が高まりました。国の支援を受けられることで、今後の運賃決済システムの選択肢が広がることが期待されます。

ICカード決済の利便性向上に向けた国の対応

中野洋昌国土交通相は7日の閣議後会見で、「(単純な)更新も補助対象に加える。キャッシュレスサービスの利便性を高めるため、必要な事業にできる限り支援する」と述べています。これにより、ICカード決済を採用する公共交通機関が増え、利用者にとっての利便性向上が期待されます。

まとめ

これまで、ICカードの決済機器更新費用の高さが一部地域でのICカード決済廃止の要因となっていました。しかし、2025年度からの補助対象拡大により、ICカード決済の継続が可能になる見通しです。熊本市電をはじめとする地方交通機関にとっても、今後の動向が注目されるでしょう。

ICカードの利便性がさらに向上し、全国でのキャッシュレス決済環境が整うことを期待したいですね。