【続編】入退室管理システムの最新動向|ICカード・スマホ・顔認証の使い分け

企業や施設で導入が進む入退室管理システムは、ここ数年で大きく進化しています。従来主流だったICカード(FeliCa・Mifare)に加え、スマホ認証や顔認証を組み合わせるケースも増えています。

本記事では、入退室管理の最新トレンドと、それぞれの認証方式の使い分けをやさしく解説します。

■ 1. ICカード認証(FeliCa・Mifare)

現時点でも最も安定して使われている方式。入退室管理システムの基本は今もICカードです。

  • 認証が圧倒的に速い(FeliCa最大424kbps)
  • 読み取りエラーが少なく運用が安定
  • 電池不要で故障リスクが低い
  • 社員証・学生証・来訪者カードとして使える

セキュリティ・安定性・運用コストのバランスが良く、国内企業では現在もICカードが主流です。

■ 2. スマホ(モバイルID)認証

近年増えている方式。スマホアプリを使い、BluetoothやNFCで扉を開ける仕組みです。

  • カードを持ち歩く必要がない
  • 遠隔で権限付与・停止ができる
  • スマホの電池切れ・OS更新の影響を受ける
  • 機種ごとに挙動が異なる場合がある

利便性は高いものの、企業によってはスマホ持ち込み禁止エリアがあるため、ICカード完全置き換えはまだ難しいケースが多いです。

■ 3. 顔認証・生体認証

オフィスの高セキュリティエリアで採用が増加中。

  • カード紛失リスクがゼロ
  • 個人を確実に特定できる
  • コストが高い・偽陽性の課題が残る
  • マスク・帽子などの影響を受けることも

高セキュリティな部門で注目されていますが、全社導入にはまだコスト面の課題があります。

■ 4. 結論:3つを「併用」する時代に

最新の入退室管理は、次のように役割を分けて併用するケースが増えています:

  • 日常の入室:ICカード(FeliCa・Mifare)
  • 一時利用・簡易認証:スマホID
  • 機密エリア:顔認証

ICカードは今後も“基盤技術”として残り続けると予想されます。特に日本では、FeliCa対応システムが広く普及しているため、導入のしやすさが他方式より優れています。

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