コミュニティバス「四季めぐり号」、ICカード回数券で実証実験開始
横浜市旭区で運行するコミュニティバス「四季めぐり号」が、ICカードを用いた回数券の実証実験を2024年1月10日から3月31日まで実施します。この取り組みは、地域交通の利便性向上を目指す横浜市と民間企業の連携によるものです。

紙からICカードへ、回数券の進化
これまで紙媒体で提供されてきた回数券は、ICカード化されることでさらに便利になります。新しい回数券ICカードは、11回分の乗車が可能で価格は3,000円。紙の回数券(10回分3,000円)と比較すると、1回分の乗車がお得になります。購入はバス運転手に直接申し出る形式で、利用者にとって手軽な導入が可能です。
公共交通の課題解決に向けた一歩
横浜市では、駅やバス停から遠い「公共交通圏域外」のエリアを減らすため、地域交通の充実を目指しています。「四季めぐり号」は、こうした課題解決に向けた実証実験の場として選ばれました。
ICカードの導入により、これまで紙の回数券では難しかった「どの停留所で乗り降りしたか」の詳細なデータ収集が可能になります。このデータをもとに運行ルートや時刻表の見直しを行い、さらなる利便性向上を目指します。
データ収集の新たな可能性と課題
都市交通課の担当者によると、「今回の実験では乗車位置や降車位置といったデータが収集できるが、個人属性が不明なため、さらなる分析には課題がある」とのこと。今後、プライバシーを保護しながら精度の高いデータ収集を進める手法が検討される予定です。
まとめ
今回の実証実験は、地域交通の未来を形作る第一歩です。利便性向上とともにデータ活用による運行の最適化が期待されるこの取り組みは、他の地域にも広がる可能性があります。「四季めぐり号」の動向が示すのは、地域交通の新たな可能性と言えるでしょう。
今後の進展に注目が集まります!